映画紹介➁Coda ~あいのうた~
どうも!アル中映画マニアです。
気温も下がり始め、二子玉川の街並みも段々と冬の装いとなってまいりました。
クリスマスにお正月、忘年会や新年会など、12月は楽しみなイベントが多く、家族恋人等大事な人と一緒に過ごす時間も自然と増えますよね。
初詣に出かけるのも良いですが、たまにはゆっくり腰を据えて映画を堪能してみてはいかがでしょうか。
今回は「家族愛」をメインテーマに据えた心温まる名作をご紹介いたします。
⚠︎以下、多少のネタバレを含みます。
視聴に影響ない程度にしてますので読んでください。
今回ご紹介いたしますのは「Coda 〜あいのうた〜」という映画です。
この「Coda」とは「Children
of deaf adult(耳の聞こえない大人のもとに生まれた子供たち)」の単語頭文字を取ったものになります。
舞台はアメリカの片田舎の漁村。主人公(ルビー)は家族の中で唯一耳が聞こえる高校生の女の子です。家族とのコミュニケーションは手話で行っています。
家業である漁業において、港の人間たちと仕事上のコミュニケーションを取る際には、ルビーが間に入って手話通訳を行います。
そんな聾者の家庭に生まれてしまったルビーですが、彼女は合唱部の顧問から音楽大学を受験しなさいと諭されるほどの歌唱力を持っています。
しかし、家族は耳が聞こえない為、彼女の歌がどれほど上手なのか知ることはできません。加えて、港の人間たちとのコミュニケーションの要としての役割を担っていおり、「漁船には聴者を1人船に乗せなければならない」というルールもある為、ルビーは家業から離れることも難しいのです。
「私が家族を支えなきゃ」
「お前がいないと仕事ができない」
「あなたがいないと家族はどうなるの?」
「大学に進学しろ、家族の犠牲になるな」等々
娘に残って欲しい両親、妹の夢を思って突き放す兄、家族を思って夢を諦めようとするルビー。
聾者である為に、社会との壁を感じながら生きてきた一家なので、家族の結びつきは一般家庭とは比較になりません。
唯一の聴者であるルビーがいなくなるのは家族の将来に大きな不安をもたらします。
また、「聾の子が本当に歌が上手いの?」という疑念もありますが、家族は耳が聞こえない故にその答え合わせもできない。
ルビーの、「自分の夢を追いかけたい」気持ちと、「自分が家族を支えなきゃ」という気持ちの内面のせめぎ合いはこの映画の大きな見どころです。
暗いあらすじのように感じますが、登場するキャラクターたちは皆ルビーに対する愛情に溢れており、物言いも決して強いものではありません。家族も皆陽気で明るいです。
また、コメディの側面も強く出ており、クスッとしてしまうシーンも多々あります。
「見てくれ」としか言えないのですが、登場人物みんなルビーのことが大好きなんです、いやほんとに。
また、耳の聞こえないはずの父親が「あるシーン」でルビーの歌声を知ることになります。
私はこのシーンが本っ当にほんっとに大好きで、何回見ても涙ぐんでしまいます。
加えて、ラストシーンは「最高」の一言です。
ここは説明しません。みてください。本当に。お願いだから。
ヒューマンドラマのジャンルにおいて、現在過去未来全て統合してランキング作ってもこれを超える映画はないんじゃないかなと思っています。
俗に言う「笑って泣ける映画」との呼称になるのですが、こんな表現チープすぎて使いたくない。涙腺5mあっても足りない。心の底から大好きな映画です。
大切な人と、特別な日に一緒に観て欲しい一本です。
絶対に後悔させませんので是非観てください!
P.S.観てくれた人へ